介護職として施設や訪問介護などの現場で高齢者のサポートを行う際には、それぞれの利用者の色の見え方について、本人や家族の意見を聞きながらしっかりと理解することが重要です。特に、白内障などの疾患を抱えている高齢者は、特定の色が見えにくくなったり、視野が欠けたりすることもあります。医師や看護師などにアドバイスを受けながら、常に最良のサービスを提供できるよう意識することがポイントです。
特定の疾患が無い高齢者でも、加齢により色の見え方が少しずつ変化していくこともあります。そのため、日ごろから一人ひとりの利用者に積極的に声掛けをして、視力や視野に関する悩みを聞くことも大切です。こうすることで、高齢者の変化に気づきやすくなるでしょう。
高齢者の色の見え方については、医学に関する専門知識を持たない介護職にとって理解しづらいこともあります。そこで、適切な介護をするうえで、高齢者の特性について学習できるセミナーに参加をしたり、視覚に頼らない意思疎通のための方法を検討したりすることも大切です。
特に、介護職の実務経験が少ない人は、高齢者の色の見え方がどのようなものか分かりづらいかもしれません。その際は先輩や有資格者の介護職員にアドバイスをもらったり、色々な機会を通じて必要な知識を身に付けたりすることが肝心です。
その他、視力障害が重い利用者の担当をする場合にも工夫が必要です。なるべく日々の介護業務に支障がないようにするため、複数人で排せつや入浴の介助をしたり、点字などのコミュニケーションツールを取り入れたりすることも有効といえます。